薬剤師にとって大学病院は「高度医療の最前線」であり、憧れの職場でもあります。
ただし、実際に転職を検討する際は、キャリア形成における大きなメリットと同時に、収入や働き方に関するデメリットも存在します。
ここでは最新動向を踏まえ、大学病院薬剤師のメリット・デメリットを整理し、後悔しない転職のポイントを解説します。
1. 大学病院薬剤師に転職するメリット

大学病院の魅力は、何といっても 高度な医療に関われること です。
がん治療や移植医療、感染症対策など、地域の中核病院では扱えない症例を担当できます。
抗がん剤のレジメン管理やチーム医療に深く関わり、専門性を大きく磨ける環境が整っています。
さらに、大学病院での勤務経験は 学会発表・研究実績・専門資格取得 に直結します。
将来的に認定薬剤師や専門薬剤師を目指す場合は、非常に有利です。
加えて、教育病院として薬学生の実習に携わる機会も多く、研究や共同プロジェクトに参加できることもあります。
学術活動に関心がある薬剤師にとっては大きなやりがいを感じられるでしょう。
2. 大学病院薬剤師のデメリット
一方で、待遇面ではシビアな現実があります。
まず、年収水準は低めです。厚生労働省「賃金構造基本統計調査」でも示されている通り、大学病院薬剤師の給与は調剤薬局やドラッグストアに比べて低水準にあります。
30代で比較すると、調剤薬局が500万円前後であるのに対し、大学病院は400万円台にとどまるケースが一般的です。
また、激務になりやすい点もデメリットです。休日・夜間対応や当直が求められる場合があり、診療科が多い分だけ業務範囲も広く、心身の負担は大きくなりがちです。
さらに、研究や学会活動が求められることも多く、「臨床だけに集中したい」という人には負担となることもあります。
👉 給与と働きやすさを優先するなら、大学病院は必ずしも最適な選択肢とはいえません。
3. 大学病院転職が向いている薬剤師
大学病院での勤務は、次のような人に特に向いています。
- 認定薬剤師・専門薬剤師の資格取得を目指す人
- チーム医療や学術活動に積極的に関わりたい人
- 成長ややりがいを最優先に考える人
反対に「高収入を最優先したい」「家庭との両立を最重視したい」という薬剤師には不向きなケースもあります。
4. 転職を成功させるためのポイント
大学病院は求人枠が限られ人気も高いため、戦略的に動く必要があります。
- 自分のキャリアプランを明確にする
- 給与や勤務条件を事前に確認する
- 専門の転職エージェントを活用し、非公開求人や交渉サポートを受ける
👉 特に大学病院求人は倍率が高いため、転職エージェントを通じて効率よく情報を得ることが重要です。
5. おすすめ薬剤師転職エージェント

ファルマスタッフ
大学病院や基幹病院の求人にも強く、面接同行や条件交渉が手厚い。
ファル・メイト
派遣や短期求人も扱っており、大学病院勤務を試してみたい人におすすめ。
レバウェル薬剤師
全国規模で大学病院求人をカバー。非公開求人の紹介やスピード感のある対応が魅力。
6. まとめ
大学病院への転職は、専門性やキャリア形成においては大きなチャンスです。
一方で、給与の低さや激務といった課題も存在します。
後悔しないためには、自分の優先順位を明確にし、信頼できるエージェントを通じて情報収集と交渉を行うことが欠かせません。
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